「あのスレッド」と月山

俺が2ちゃんねるを見始めたのは2001年で、初めてインターネットというものに触れて、ものすごく刺激的だったし、元来サブカル・アングラが好きな性格だったので、すぐにハマってしまった。当時は人権問題板というところを頻繁に見てて、今よりもずっとたくさんの人がいて、ちゃんと有益な情報もあった。
ある日俺が、その板に「筒井康隆の七瀬シリーズについて」というスレッドを立て、「他人の心を読む能力を持つ人がいたら、怖いよね」と書いた。そしたら直後に、同じ板に「鮫島事件について~」というスレッドが2つ立てられ、両方とも別のスレッドへのリンクが張られていた。そのスレッドが、例の有名な「伝説の『鮫島スレ』について語ろう」だったと思う。
俺がそっちのスレを見てみると、何が何だかわからない。何パターンかの同じ文章の羅列が何度も繰り返されているだけ。要するに意味不明な内容にしてスレッドを流してしまおう、と誰かがずーっと荒らしてるようだった。けれど覚えてるのは、文章の羅列の中に2つだけ地名が書かれてて、それが「柏」と「月山」だったと思う(「山形の山中」だったかもしれない)。「柏」というのは、誰かが柏駅に呼び出されてボコられた~と繰り返されてただけだったが、「月山」は、研究所がどうこうとか繰り返されてた。

月山というのは山形県にある山だけど、月山・湯殿山・羽黒山で出羽三山といい、修験道の山である。月山からは梵字川という川が流れ出ていて、月と梵字だからバラモン教や仏教に由来するのだろうか。この山は山形県の鶴岡市の近くにあるけど、合併併合して鶴岡市になる前に朝日村というのがあって、90年代の朝日新聞に「・・・朝日村は古来、製鉄系の部族が住んでおり、月夜の晩に住民が火を囲んで踊る風習があった」とか書かれてたのを覚えている。
そして死んだ婆ちゃんが、うちの先祖は朝日村で駐在をしていた、と言っていた。

「伝説の『鮫島スレ』~」だけど、結局のところ通説通り「意味なんて何もない」のかもしれない。けどもしかしたら、何か1つだけ事実だったのかもしれない。それが「月山」とか「研究所」だったとか?わからんけど。もしくは「七瀬シリーズ」のスレを立てた直後に誘導されたから、テレパスに関する何かとか?ゾロアスター教の秘儀には「人の心を読む」というものがあったと言われているけど・・・。

ちなみに「月」というのは記紀神話ではツクヨミだけど、属性のはっきりしない神格である。太陽のアマテラスが女神だからツクヨミは男神だろうけど、今はどこにいるのか?秦氏のリーダーの弓月君といい、月に関わるものは所在が知れないことが多い。ただ昔から一つ不思議なのは、日本にはしばしば「古代インドに由来する名称」があって、例えば「土師(はじ)」というのはインドの「ヴァッジ」だし、新撰姓氏録の「意利佐」というのはインドの「オリッサ」で、こういうのは他にもある。あと京都駅の前には「アヴァンティ」という施設があるがこれもインドの地名だ。
だから出羽三山の「出羽」というのも、元来「いでは」と読んでたので、インドの「ヴィデーハ」と似てるなあと前から思っている。月山とか梵字川なんてのがあるのはそれが理由かな、とか。

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